赤ワインです。
古代魚や希少種、さらには新種の魚を釣ろう!と深海に挑み始めて、もう12回目の出航となりました。
深海バスターズとは…
三浦半島の先端、城ケ島のすぐ南にある 「東京海底谷」は水深500mを超え、ゴブリンシャークの異名をもつミツクリザメを始め、深海生物の楽園となっているという。
この東京海底谷で、古代魚や希少種、さらには新種の魚を釣ろう!とチャレンジしているのが、FMヨコハマのアウトドア番組「The Burn」の企画「深海バスターズ」。
これまで11回行ってきた「深海”釣”査」では、古代種・希少種とまではいかないものの、カラスザメ、フトツノザメ、ヘラツノザメ、サガミザメ、エドアブラザメ、ニホンヤモリザメ、ヨロイザメなどの深海ザメを釣り上げています。
12回目は再びJAMSTECメンバーが参加!
12回目の出撃には、有人潜水調査船「しんかい6500」を所有する海洋研究開発機構(JAMSTEC)のメンバーが、再び参加してくれることになりました。
JAMSTECの深海研究チームにとっても、自分の手で研究材料を釣り上げる機会というのは大変貴重ということで、今回も休暇をとってプライベートで乗船してくれることに。
5月下旬、梅雨前の気持ちいい快晴。
三浦半島小網代湾の船宿「丸十丸」に集結したメンバーは、ザバーンDJの井手くん、ADのオーツ―、JAMSTECからは、海洋生物の研究をしている藤原義弘さん、土田真二さん、しんかい6500のコパイロット田山雄大さんを始め総勢6名が参加。
しんかい6500を操縦する田山さんは、ディープエリアのスロージギングでルアーのアドバイザーをしているほどの釣り好き。
前回参加した時には、今までエサ釣りだけで深海ザメに挑んできた深海バスターズに、ルアーで新たな風を吹き込み、体重20kgの世界記録級のヨロイザメを釣り上げました。
今回も期待大です。
いきなりのヒットにテンションマックス!
この日、丸十丸の小菅裕二船長が最初に選んだポイントは、剱埼灯台の沖合。
深海へと落ち込む谷の水深350~500メートルのポイントで、前回、田山さんがルアーで世界記録級のヨロイザメを釣り上げたのもこの辺りです。
近くにはヤリイカの有名なポイントがあって、ヤリイカ釣りの遊漁船が数隻。その遊漁船からの情報では、今日は潮は動いていないとのこと。
潮が動かないと魚の活性が上がらない上に、船を流しながら広く探っていくことができないので、釣果が上がらなくなってしまうんです。
潮の流れがないため、風を利用して千葉方面へと船を流していくと…一流し目からヒットが!
最初にヒットしたのはJAMSTECメンバーのお二人です。
ずいぶん竿が曲がっていますが、どんな大物がかかっているのでしょうか?
あげてみると…
なんと!良型のキンメダイがダブルヒット!!
船中から羨望のまなざしを受ける2人。
珍しい深海魚を追い求める深海バスターズのメンバーといえども、これを見てしまったら、まずは美味しいキンメダイが釣りたくなってしまうのが釣り人のサガです。
船長もそんな空気を察して、まずはお土産を狙い、もう一度同じ場所を流してみます。
今回もルアーにヒット連発!
すると、今度は田山さんのルアーにヒット!
上がってきたのは、深海イカのカギイカでした。
食腕にかぎ状の爪がついているのが特徴。エサとの出会いが少ない深海で、一度捕まえたエサは絶対に逃がさないぞ!という気持ちの表れでしょうか。
ちなみに、このカギイカは、過去に釣った時にパスタにして食べたみましたが、マズくてとてもお土産にはなりません。研究材料です。
そして、再び田山さんのルアーにヒット。
釣れたのは、深海バスターズではお馴染みの深海魚トウジン…かと思いきや、顔の形がちょっと違います。トウジンの仲間のテナガダラでした。
実は、田山さんは500mを超えるディープエリアを攻めるのは初めてで、アタリが分かりにくく、何となく重くなったら当たっていたそうです。そして、水面まで巻いてくるのは、重かったそうです。
田山さんは、他にもシマガツオ(エチオピア)も釣って、さすがの一言。
姿を現す深海ザメ!
今日は大物、深海ザメがかからないなぁと思っていたら、JAMSTECの藤原さんに大きなアタリが!
JAMSTECで深海生物を研究していて、写真家でもある藤原さん。
小菅船長の愛のある怒声(アドバイス)にしたがって、巻き上げてくると…
今日唯一の深海ザメ、サガミザメのメスでした!
この海域では珍しいサメではありませんが、それでも自分自身の手で研究材料をゲットできてとても嬉しそうです。
この後、小菅船長が、「今度深海バスターズで狙おう」と思って目を付けていたというポイントへ。
しかし、このポイントでは不発に終わり、再び午前中に狙ったポイントへと戻ったものの、アタリに恵まれず、この日の調査は終了となりました。
参加するたびに結果を残していくJAMSTECチーム。さすが、実際に自分の目で深海世界を見てきたスペシャリストたちです。
今回も釣れた深海ザメなどはJAMSTECで研究材料として使われるそうです。
僕は、今回、釣果に恵まれず、反省材料を残しました。
次回は、あなたも一緒に深海世界に挑んでみませんか?
バスターズでは常に参加者を募集中です!