赤ワインです。
深海のロマンに釣りで挑む!
それが「深海バスターズ」です。
東京湾・相模湾の深海に潜むモンスター(ゴブリンシャークなどの深海ザメやダイオウイカなど)を釣り上げることを目標として、深海釣りを楽しんでいます。
(今までに釣り上げた深海ザメなどは、過去の記事をご覧ください)
そして、ただ釣って楽しむだけではなく、捕獲した魚の一部を水族館や研究機関に提供して、深海の神秘の解明に役立ててもらう活動もしています。
今回14回目の出船となった深海バスターズでは、こんな深海の人気生物も捕獲しちゃいましたよ!
それでは、詳しいレポートです。
一般の釣り人が多数参加!
深海バスターズでは一般の釣り人からも随時参加者を募集しています。
先日このブログでメンバーを募集したところ、大学生から釣り師、そしてお笑い芸人までたくさんの方が参加してくれました!
人数が多いほど釣れる確率も上がるはず!今回は期待できそうです。
さて、今回も三浦半島小網代の丸十丸から出船。
「今回は美味しいアカムツ(通称ノドグロ)を釣るぞ!」という船長の言葉に思わずテンションもあがります。
いやいや僕らは深海のモンスターを狙っているはずでは……でも、モンスター級に美味しい深海魚も釣ってやりたいっす!
メンバーの中で一番美味しい魚を釣る気満々オーラを出しているのがこの人。
深海バスターズの隊長はFMヨコハマのアウトドア番組「The Burn」の井手大介です。
出船前日にキンメダイやクロムツなど美味しい深海魚の刺身を食べたからでしょう。
今回も仕掛けを自作してきたそうで、エサ釣りで美味しい魚を狙います。エサはサバの切り身とイカの切り身です。
船の中で唯一ルアーで狙うのは僕。
この300gのルアーを水深300メートルくらいまで沈めます。
竿を置いたままアタリを待つこともできるエサ釣りと違って、ルアーの場合は常に上下に動かしてアクションをつけなくてはいけません。これが水の抵抗を受けて予想以上に重く重労働なのです。しかも、一度落としたルアーを巻き上げてくるには5分以上リールを巻き続けなくてはなりません。もちろん電動ではなく手巻きです。
初めての深海ジギング…1日体がもつのでしょうか?
アタリは体力にも余裕があった前半に集中しました。フォール中、フッと軽くなるような違和感が。竿をあおりながらリールを巻いてアワセると重みを感じます。300メートル巻き上げてくると、ルアーに絡みつくように上がってきたのが…
カラスザメ科カラスザメ属のヒレタカフジクジラ。クジラという名前ですが、30センチほどの小さな深海ザメです。小さいながらも目は綺麗な緑色で、深海ザメらしい姿。
お笑い芸人のハットリくんもこのヒレタカフジクジラを釣ったんですが、背ビレにあるトゲに触れてしまってビリビリときたそうです。要注意。
今までに近い仲間のカラスザメは釣っていますが、ヒレタカフジクジラは初めて釣ったので1目追加です。
続いてなかなかの引きを見せてくれたのは…
スミヤキと呼ばれる深海釣りの定番の魚クロシビカマスに似ていますが…よく見るとちょっと違います。サバとタチウオの中間のようなこの魚はカゴカマスです。塩焼きにして食べられるようですが、小骨が多いようです。
このカゴカマスも初めて釣ったので1目追加!
深海バスターズはもう14回目の出船ですが、まだまだ新しい深海の生き物との出会いがありますね。
そして、エサ釣りの皆さんは…
オオメハタ(通称シロムツ)、ギンメダイ、ユメカサゴ、サバなどが釣れていました。
この日のハイライトを見せてくれたのは、シイラ釣りの先輩釣り師の村上さん。村上さんは釣ったサバをハリにかけて再び深海に沈めて「泳がせ釣り」にチャレンジ。すると、大きなアタリがありました!!…が、巻き上げる途中で軽くなってしまい、上がってきたのは頭だけになったサバでした。
いったいどんな大きな魚が喰らいついていたんでしょうか…300メートルもの深さでの出来事。知る由もありません。
一方、美味しい魚を釣る気満々だったThe Burnの井手君は、その殺気が魚に伝わったのか釣果には恵まれなかったようです…。
今回はたくさんの方が深海バスターズに参加してくれましたが、残念ながら大きな深海ザメも釣れず、美味しいアカムツやキンメダイも釣れず、渋めの釣果となってしまいました。
…ですが、今回の深海バスターズはこれで終わりではありません!!
深海に仕掛けたカゴからあの人気生物が!
今回の深海バスターズでは、釣りではキャッチできない深海生物も捕獲しようとこんな仕掛けを用意しました。
サバやイワシ、イカなどを入れたカゴです!
これを出船前日の夕方、深海に沈めておきます。
そして一晩の間にエサのにおいを嗅ぎつけてやってきた魚や甲殻類などを一網打尽にしちゃおうという作戦です。
このカゴを沈めたのは深さ300メートル弱、海底が谷間になっている場所です。こういった地形の変化がある場所に深海の生物が集まりやすいのです。
目印はこのブイ。
一通り釣りを終えたあと、このブイを探して海底に沈めたカゴを引き上げました。
カゴに結び付けた丈夫な糸を巨大なリールで巻き取っていきます。
カゴは水の抵抗がすごいので、巻き上げるにはかなりのパワーが必要。リールを回すのもとても重くて、なかなか上がってきません。皆で交代しながら少しずつ少しずつ巻き上げること30分くらいでしょうか…ついに!!カゴの回収に成功!!
上がってきたカゴの中には予想通りの生き物がいました。
たくさんのヌタウナギやオオグソクムシ、とても小さなヨコエビの仲間です。深海の掃除屋とも言われ、海底に落ちてきた死骸を食べる彼ら。
彼らにかかれば、エサのサバもたった一晩で綺麗に骨だけになってしまいました。
昨今の深海ブームで人気のオオグソクムシ。サングラスをかけたような顔で、よく見るとカッコ可愛いのです。
これらの捕獲した生き物たちは、試料として研究機関に渡しましたが、一部はメンバーが持ち帰って食べたり、家で飼育したりしています。
ちなみに、オオグソクムシを素揚げにして食べた井手大介によると「非常に美味しい」らしいです。
また、丸十丸でもオオグソクムシを飼育しているので、間近で見てみたいという方は早めに丸十丸に行ってみてください。
深海バスターズ、次回出船の際にはまたブログで告知しますので、赤ワインのFBページなどで更新情報をチェックして下さいね!