赤ワインです。
深海好きならだれもが憧れる「しんかい6500」を、
JAMSTECで目の前で見てきました!
JAMSTECとは…
独立行政法人海洋研究開発機構、
通称「JAMSTEC(ジャムステック)」は、
ざっくりと言ってしまえば、
「海」を通して様々な観測や研究を行ったり、
また、研究に関する協力を行っている機関です。
その研究テーマは幅広く、
深海生物はもちろんのこと、
地球温暖化、巨大地震、資源・エネルギーと多岐にわたります。
日本近海の海底に多く存在している次世代エネルギー
「メタンハイドレート」の研究や、
生命の誕生の秘密を解き明かしてくれるかもしれない
深海熱水環境に生息するメタン生成古細菌の研究も行っています。
その研究を支えているのが、
有人潜水調査船「しんかい6500」や
人類史上初めてマントルまで掘削可能となった地球深部探査船「ちきゅう」など
日本が世界に誇るJAMSTECの調査船です。
日本の技術の粋を集めた「しんかい6500」のおかげで
水深6000m以上の超深海の有人調査は、
長く日本の独壇場だったんですが、資源探査のため各国が続々と参入。
2012年には、7000mの中国の「蛟竜(こうりゅう)」が登場して、
日本は世界一の座を明け渡してしまいました。
現在、世界最深の1万2000メートルまで潜航できる次世代の有人潜水船
「しんかい12000」の開発構想がありますが、
ぜひこれを実現して、世界一を奪還、
僕らの深海世界のロマンを届けてほしいと願っています。
深海バスターズ×JAMSTEC
さて、「釣り」を通して深海世界に魅了され、
深海に潜む古代種や希少種を狙って釣りをしている僕ら「深海バスターズ」。
深海バスターズの活動がなにかJAMSTECの研究のお役に立てないだろうか?と思い、
JAMSTEC横須賀本部まで打ち合わせに行ってきました。
今回は、深海生物の研究をされている方と
深海ザメに関する情報の交換を行いました。
…が、案の定、深海バスターズから、
実際に「しんかい6500」で深海を見てきた研究者の方に、
深海世界についての質問攻めに。
僕らが今までの釣りで経験的に感じていた
「潮が動いていない時は釣れない」ということに関しては、
JAMSTECの調査でも潮の流れがない時には、
水中に設置したカメラに生物が写る確率は低くなるそうです。
また、水が澄んでいれば水深500mくらいまで
かろうじて人間の目で分るくらいの光が届くそうです。
深海ザメに関しては、JAMSTECの調査でも、
まだまだ分かっていないことも多く、
僕たちが研究の役に立てることもありそうです。
ぜひ今後の深海バスターズの活躍にも期待してください。
JAMSTEC見学
さて、せっかくJAMSTECに来たので、
特別に施設の見学もさせて頂きました。
横須賀本部の港に停泊しているのは、
しんかい6500の母船の「よこすか」。
去年も1年かけてインド洋、大西洋、太平洋を回る大航海をしてきた船。
全長105.2mですが、その迫力は数字以上のものがあります。
船の後ろ側にある青いクレーンが、A字クレーンといって、
しんかい6500を海へ下ろしたり、逆に引き揚げたりするのに使う装置です。
そのロープの太さにビックリしました。
今回は、よこすかの船内を見る時間はなかったので、
よこすかの船内の様子に関しては、こちらをご覧ください。
この母船「よこすか」に現在積まれているのは
自律型深海巡航無人探査機の「うらしま」で、
「しんかい6500」は、整備中とのこと。
どうやらこちらの整備場にあるようです。
ありましたー!!
これまで1300回以上にわたって深海に潜ってきた
有人潜水調査船「しんかい6500」です。
(※しんかい6500の詳しい説明は、こちらを)
目の前にして見ると、思ったより小さいという印象。
この「しんかい6500」は3人乗り。
パイロットが2名と研究者1名が乗り込むコックピットは、
内径2.0mの耐圧殻と言われる球の中にあります。
こちらは本物ではなく、レプリカのしんかい6500のコクピット。
The Burnの井手くんと2人で入ってみましたが、かなり狭いです。
深海のとてつもない水圧に耐えるために、
耐圧殻は、軽くて丈夫なチタン合金でできています。
深海の水圧に耐えるには、この耐圧殻が真球でなくてはならず、
僅かなゆがみも許されないそうで、
チタン合金を真球に加工するのは、非常に高度な技術が必要なんだとか。
前部には、さまざまな作業を行うマニピュレータというアームや、撮影機材が。
水中で100kgまで持ち上げられます。
これは、耐圧殻の前方と左右に、合計3つある覗き窓。
厚さ14cmのアクリルが使われています。
思ったより小さく、ここから目を凝らして深海を観察しているんですね。
実際にこの窓からどんな景色が見られるのか、
そして、このしんかい6500の中で、
どんな会話がされていて、パイロットや研究者はどんな様子なのか、
しんかい6500のパイロット吉梅さんの本に詳しく書かれているので、
興味ある方はぜひ読んでみてください。
さて、たっぷりと見学させていただいた後、まだお楽しみがありました。
また後日ブログに書きますので、お楽しみに!