赤ワインです。
ザバーン登山部「大菩薩嶺登山」のレポート第1弾
「初めてのアイゼンで雪山に一歩踏み出す」。
初めての部活動として雪山登山を決行することとなったザバーン登山部。
初めてのアイゼン、稜線歩き、絶景、登頂、撤退、スキヤキ、天の川…
いろいろなことを経験した登山となりました。
ザバーン登山部とは…
FMヨコハマのアウトドア番組「The Burn」で
今年結成された「ザバーン登山部」。
番組DJ井手大介の2014年の目標が
「山に登る!」(だいぶアバウトな目標ですが…)ということで、
山の歌ばかり歌う山岳系ミュージシャンOJI、
歌って登れるシンガーソングハイカー加賀谷はつみちゃん、
そして番組スタッフを中心に結成されました。
今回の登山に参加したメンバーは、
登山部部長で山岳系ミュージシャンのOJI、
ザバーンDJの井手大介、
ザバーンディレクター辰巳、
元ディレクター赤ワイン(ぼく)、
ザバーンリスナーでもあるモンベルの設楽さん、鈴木さん。
やっぱり男だらけになっちゃうところがザバーンっぽい。
登山部の初登山は…
僕も井手くんも登山は超初心者。
夏の富士山、秋の八ヶ岳:赤岳、夏の丹沢:塔ノ岳と、
今まで一緒に3回登山に行っていますが、
まだ雪山は登ったことがありません。
「雪山に登りたい」という曲も出しているOJI部長が、
会うたびに「雪山の楽しさ」を語ってくれるので、
心惹かれるものはあったんですが…
正直、雪山の寒さや厳しさにビビッているところもあり、
まだ足を踏み入れられていませんでした。
そこで、今回は思い切ってOJI部長に「雪山に登ってみたい!」とリクエスト。
このリクエストに応えて、部長が計画してくれたのが、
今回の「雪山登山入門編」。
日本100名山の1つ「大菩薩嶺」と
2014年に発足した登山部にちなんで、
標高2014mの「小金沢山」に登る計画です。
大菩薩嶺は、山梨県甲州市にあって、
都心からのアクセスが良く、
冬でも比較的登りやすいので、
初めての雪山登山にはピッタリの山。
今回の登山では、
初日(赤線)の午前中に上日川峠のロッヂ長兵衛まで登り、
午後に、日本100名山の1つ大菩薩嶺へ。
ロッヂ長兵衛で一泊し、
2日目(黄線)は、小金沢山に登ります。
いったい雪山登山はどれくらい寒いんでしょうか?
どんな景色が待っているんでしょうか?
JR中央本線の「塩山駅」へ(特急かいじで新宿から1時間半ほど)。
駅前では、武田信玄公が出迎えてくれました。
塩山と言えば、甲斐武田氏の菩提寺の恵林寺(えりんじ)。
かの武田信玄公や、
100石余の陪臣から大老格まで登りつめた江戸時代のサクセス男:
柳沢吉保のお墓があったり、
武田勝頼が滅びた後、織田信忠軍に囲まれ、焼き討ちに会った際に、
住職の快川紹喜が「心頭を滅却すれば火も自ら涼し」と時世を残して焼死した…
というドラマがある場所でもあります。
歴史好きとしては、一度行ってみたい場所でもありますが、
今回の目的は登山。
歴史とワインを味わうのは、次回にとっておきたいと思います。
ちょっと話がそれてしまいました…。
塩山駅からタクシーに乗り、
あちこちに広がるぶどう畑を眺めながら、
今回の登山のスタート地点、
丸川峠分岐のゲート前まで向かいます。(料金は約3000円)
15台ほどの駐車スペースもあり、
ここにマイカーをとめて登ることもできます。
初めてのアイゼン
丸川峠分岐のゲート前を出発。
ゲートの先は冬季通行止めになっている車道で、
この車道をしばらく登ると、千石茶屋に到着します。
この千石茶屋から先の登山道には雪があるため、
ここで雪山登山のマストアイテム「アイゼン」を装着です。
アイゼンは、氷や氷化した雪の上を歩くために、
靴底に装着する爪のついた金属製の登山用具。
爪の数は、2本~14本と様々。
爪が多くなるにつれてグリップ力は強くなるので、
より厳しい環境下での登山に使うことができます。
また、爪が6本以下の物などは「軽アイゼン」と呼ばれて、
主に積雪時の森林限界を超えない標高での登山や雪渓の通過に使われます。
今まで雪山に登ったことがない僕は、
この登山のために初めてアイゼンを買いました。
登山部メンバーでもあるモンベルの設楽さんのアドバイスをもとに
僕が買ったのは…
モンベルの「スノースパイク10」。
8本爪に、前爪2本をつけた軽アイゼンで、
初めてアイゼンを着用する人にも使いやすいモデルとのこと。
アイゼンを買う時には、登山靴をお店に持っていき、
実際につけられるかを確認したうえで買います。
もちろん山に行く前に着ける練習をして、
ベルトの長さなどを調整しておく必要があります。
さっそく家で練習した通りに装着。
井手くんは、モンベル・カジタックスの12本爪のアイゼン。
軽いアイスクライミングまで行けそうな本格的なものです。
アイゼンを装着していざ出発!
靴底に爪がついていると、歩きにくいのでは?
…と思っていたんですが、これがビックリ。
けっこう歩きやすい。
普通の靴なら滑ってしまいそうな雪の上も、
爪がしっかり地面を噛んでくれるので、
全く滑ることがなく、安心感がすごいんです。
少し硬くなった雪に爪が刺さる時の
「サクッサクッ」という音がたまりません。
土が出ている部分と、雪に覆われている部分があれば、
雪の上を選んで歩きたくなるほどです。
注意しなくてはいけないのは、
むき出しになっている岩の上を歩くとき。
柔らかい土の上なら、爪があっても普通に歩けますが、
岩となると、爪が刺さらず安定しないので危ないです。
2時間ちょっと歩いたでしょうか。
アイゼンにも慣れてきたころに
今回のベースとなる上日川峠のロッヂ長兵衛(標高1600m)に到着。
今夜はここに宿泊するので、
着替えや翌日分の食糧などは山小屋に置いて
軽量化したうえで大菩薩嶺(標高2057m)を目指します。
登山レポート第2弾へと続く…。