赤ワインです。
「くりぼっち」とは、クリスマスに一人ぼっちのことですが、
クリスマスに魚が釣れないことは…「くりぼうず」!?
…というわけで、先に「オチ」が分かってしまいそうですが、
クリスマスイブにも行ってきました!釣りに!
ポイントは、最近、
とある大物魚
が釣れているという三浦半島某所。
今回も、案内してくれたのは、
数多くの世界記録を持っている高校生アングラー西野勇馬くんです。
勇馬くんは、12月生まれで16才になったばかりの高校1年生。
…というわけで、釣り場に着いたら、まず、
日ごろ釣りに連れて行ってくれることに感謝の気持ちをこめて、
誕生日プレゼント兼クリスマスプレゼントを渡しました。
テトラポッドです!!
このテトラポットは、
ミニチュアながらもちゃんとコンクリートで作られていて、
さらに水の中にも入れられるようにガラスコーティングされた、
こだわりの逸品。
勇馬くんは、釣った魚を家で飼っているので、
水槽の中に入れれば、お魚たちの住処になります。
今年の3月、一緒に国際フィッシングショーに行った時に
テトラが欲しいと言っていたのでプレゼントしたら、
とても喜んでくれました。
釣り場に着いた時は昼過ぎでポカポカ陽気。
まずは、小物を狙いながら、
夕方からの大物釣りで使う「仕掛け」を作ります。
ここで釣れる「大物」は歯が鋭いので、
ハリに太いハリスを結んだ仕掛けをたくさん作っておいて、
歯でハリスを切られても、
すぐに付け替えて再投入できるように準備です。
魚もクリスマスで忙しいのか、
日中の小物釣りでは、全く魚にお目にかかれません、
それでも楽しく糸を垂れながら、
夕方以降の大物釣りに備えて、仕掛け作りなどをしていました。
ところが夕方…
太陽が雲に隠れるとともに、
雨雲が広がり、風が吹き出し、
大物を狙う時間には、最大で風速10m超に!
気温は、2~3℃ですが、体感温度は強風のためマイナスです。
これだけ風が強いと、
磯場や、堤防では絶対に釣りをしてはいけないコンディション。
そもそも風が強すぎて、投げることもままならないし、
アタリも分からず、釣りになるコンディションではありません。
ただ、この釣り場は、手すりがあり、
狙うの魚は足元にいるので、その場で餌を落とすだけ。
エサさえ落とせば、鈴をつけて置き竿にし、
安全な場所で待つことができるので、
置き竿にして、海から少し離れ、寒さをしのぐことに。
ここで、勇馬くんの同級生の大石くんが合流。
なんと気が利く大石くんは、差し入れを持って来てくれました。
チキンです。
そうだ、今日はクリスマスイブだった…。
そんなことも忘れてしまうくらいの寒さですが、
このチキンがサンタさんの存在を思い出させてくれました。
もしかしたら今夜はサンタさんが大物のプレゼントをくれるかもしれません。
しかし、強風で海も白波がたち、
大物のアタリは一切なく、
寒さにめげそうになります。
すると、僕の竿が風で倒され、鈴がなりました。
立てかけ直そうと竿をとってみると…
魚の反応が!
風に倒されたのではなく、魚のアタリでした。
しかし、しっかりアワセられず、
予想以上の重さに、ちゃんと竿を持ちなおそうとしたところで、
ラインが緩んで、バラしてしまうことに。
体は寒いですが、今のアタリでハートには火が着きました。
着火ファイヤーです。
頼むからもう一度当たってくれ!
そう願って仕掛けを足元に投入すると、すぐに同じ竿にアタリが!
今度は、しっかりと力強くアワセをいれ、針がかり。
重い!!これは大物だ!!
目の前に柵があるため、
上手くポンピングできず、
ファイトは楽ではありません。
股の間に竿を挟んで固定し、しばらくファイトを楽しんだ後、
フッと軽くなってしまいました。
あげてみると、テンビンから先のハリスがなくなっていて、
結びが甘かったもよう。
こういった極寒のコンディションでは、
手がかじかんでしまい、よくあることですが…。
数少ないチャンスをものに出来なかったことが悔やまれます。
果たしてサンタクロースは、
ぼくにもう一度チャンスをくれるのか?
どうやらそう甘くないようで、
寒さに心が折れそうになります…
そんな時、「そろそろ温かいモノでも食べましょう!」と
勇馬くんが、お湯を沸かしてくれました。
これで少し暖まったところで…
来ました!!3度目の正直のアタリ!!
魚の引きはさっきより軽く、
ファイトの仕方に少し慣れてきたのもあって、
魚がどんどん水面まで上がってきました。
そして、その姿を現しました!!
なんと「ふくらはぎ」くらいの太さはある「大アナゴ」です!!
きっと「ダイナンアナゴ」でしょう!!
そう、今日はこの東京湾のアナコンダ「ダイナンアナゴ」を狙いに来たのです。
その世界記録は5kgほどだそうですが、
コイツは、ゆうに3~4kgはありそうです。
釣り人のこういう大物自慢話を聞く時は、
たいがい半分くらいに割り引いて聞くとちょうどいいですが、
これは、マジな話です(笑)
なにせ僕はファイトに夢中でその魚を見たわけではなく、
勇馬くんと大石君の証言ですので、
釣り人によくある誇大広告ではありません(笑)たぶん。
勇馬くんいわく「これを逃したら立ち直れない大きさ」だったそう。
水面まで上がったてきたアナコンダを
大石君が玉網ですくおうとしてくれますが、
風が強く、思うようにすくえず…
ついにハリスが鋭い歯にやられてしまい、
あと一歩のところで逃してしまいました。
結局、東京湾のアナコンダ「ダイナンアナゴ」に
3度挑むも3度目の正直とはならず、タイムアウト。
この後、朝まで釣り続けた勇馬くんは…
3.25kgのダイナンアナゴを釣り上げ、
僕の仇をとってくれました。
写真ではイマイチその凄さが伝わらないのですが、
太さはこんなにあります。
さすがです!
クリスマスイブの大物釣行…
くりぼっちならぬ「くりぼうず」になってしまいましたが、
メリークリスマス!いやいや、メリー釣りします!
さて、明日の深海バスターズに備えて早めに寝るとしましょう。